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エンダウメント投資戦略

世界最先端の投資戦略について解説します!

米国富裕層:エンダウメントへの条件付き寄付と非課税の狭間

2016年年初のデータになりますが、米国エンダウメントがどれくらいの寄付金を集めているのかが分かるものがあります。

 

Council for Aid to Educationという団体が各大学にヒアリングして発表していますが、そのデータによると、2015年度に寄付金を多く集めている米国大学のトップ10は、以下の通りです。

 

1. Stanford University (約1870億円)

2. Harvard University (約1200億円)

3. University of Southern California (約750億円)

4. University of California-San Francisco (約700億円)

5. Cornell University (約680億円)

6. Johns Hopkins University (約670億円)

7. Columbia University (約640億円)

8. Princeton University (約630億円)

9. Northwestern University (約620億円)

10. University of Pennsylvania (約600億円)

参照元http://cae.org/images/uploads/pdf/VSE_2015_Press_Release.pdf

 

f:id:Endowment:20170120141545p:plain

東海岸アイビーリーグ大学も上位に来ていますが、意外と西海岸の有名大学にも寄付金が多く集まっているようです。もちろんこれらは合計金額ですから、多くの寄付者から集められたと考えるのが自然です。

 

ところが米国の場合、個人(または家族)でポンと百億円以上も寄付される卒業生もいらっしゃいます。

 

例えば、オラクルの創業者であるラリー・エリソン氏は、University of Southern Californiaの癌研究所に230億円寄付したことが報じられています。また、著名フィナンシャル・プラナーのリック・エデルマン氏はRown Universityの海洋化石保護センターに30億円寄付することを表明しています。

 

これらは一例ですが、このように数十億円以上も寄付する米国富裕層は、寄付をする際に寄付目的を明確にして寄付する例が多いのです。

 

ところが、です。米国エンダウメントは連邦税が非課税なので、運用収益は非課税になります。非課税にしているのは、エンダウメントに寄付資産を有効に利用させることで、地域社会に広く貢献することが出来ると考えているのが背景です。

 

しかしながら、寄付者がその寄付金の使い道を限定してしまうと、それ以外の事業へ寄付金が使われなくなってしまう不公平が起きてしまいます。

(最近、トランプ大統領がエンダウメントの課税案を口にしているのは、こういうことも背景。)

 

一方、寄付者から見れば、相続税(米国では遺産税)を払うくらいなら自分の使いたいところに寄付したいというのも分かります。寄付してしまえば、遺産額からその分を差し引かれるわけですし。

 

ということで、現在米国議会にエンダウメント課税案が提出されるかどうか注目されています。ただし、大方は議案になることはないと見ているようです。なぜなら、課税されると寄付が減り、結局大学や周辺自治体への補助金を負担するのは地方政府や連邦政府になると考えられているからです。

(参照文献:https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-01-05/for-rich-college-donors-a-favorite-tax-break-is-now-in-danger

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