エンダウメント投資戦略

世界最先端の投資戦略について解説します!

市場や資産価格に影響を与える「ノイズ」とは?

株価でも債券価格でも、値付けされている価格が常に正しいとは限りません。

もちろん取引価格は、売り手と買い手が納得した価格で売買されるのですから、それが本質的な価値から乖離していたとしても問題はありません。

 

ただし、リーマンショック時のように、本質的な価値が顧みられず流動性不足や投資家心理の悪化によってメルトダウンが起こると、プロ投資家でもポジションをクローズしなければならないことがあります。

 

すなわち、市場にあふれる雑音“ノイズ”が大きくなると、資産価格は本源的価値から大きく乖離していくのです。特にヘッジファンドの場合、流動性確保のため投げ売られて資金枯渇に陥るということが散見されなます

 

こうした特長を欧州のシンクタンク・CEPRのGiovanni Cespa及びXavier Vivesフェローが分析していますのでその論を見ていきましょう。

http://voxeu.org/article/persistent-noise-trading-and-market-meltdowns

 

市場では常にノイズが発生しています。すなわち、

 

(1)一般公開情報に基づいた取引を行うトレーダーは数多く存在します。彼らは中長期的な観点でファンダメンタルズに基づいた運用を行います。

 

(2)一方で、こうした情報とは関係なく、ヘッジ目的や流動性確保のため取引を行うトレーダーも多く存在します。二人によれば、これがノイズとなります。

 

(2)のトレードはほとんどが間違っており、本質的価値を反映する資産価格を減少させてしまいます。

 

ということで、我々は資産価格の内、どのくらいの「ノイズ」が含まれているかを知らねばなりません。

しかしながら、そのノイズを定量的に捉えるのは困難で、現象としてノイズが流動性に大きな影響を与えるということを認識しておかねばなりません。

 

結論を急ぐと、

① 公開情報がふんだんでノイズが少なく高い流動性が保たれる市場の均衡状態は、意外と脆いと考えられます。

なぜなら、もし公開情報が少ないと、投資家は取引状況から価格の妥当性を判断せざるを得ないため、たとえ流動性が担保されていると考えていたとしても、情報の少なさから市場が一気に崩れる可能性があります。

こうした場合、ノイズに満ちたポジションほど生き残ります。

 

② ノイズトレーダーが取引を増やすような状況においては、流動性が枯渇する奇妙な均衡もまた保たれます。

 

リーマンショックの際、ヘッジファンドがポジションを手仕舞いする際に資産価格が急落しましたが、流動性が枯渇しながらも市場は均衡していたとも言えるからです。

 

ここから学ぶべきは、金融資産に関わらず、市場におけるモノの価格は「本源的価値+ノイズ」から成り立っているということでしょう。

 

 

バブルは、投資家感情が期待値以上に膨らんで、資産価格が本質的価値から大きく乖離するノイズが極大化した状況、とも言えそうですね。

 

f:id:Endowment:20160526171627j:plain

 

<ご留意事項>
  • 当ページは、株式会社GCIアセット・マネジメント(以下「当社」といいます)が、情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示資料(目論見書)や販売用資料等ではありません。
  • 当資料記載のデータや見通し等は、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません
  • 当資料記載のデータや見通し等は、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
  • 当資料は、信頼できると考えられる情報をもとに作成しておりますが、正確性、適時性を保証するものではありません。
  • 当資料の内容は、作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
  • 当資料に記載されている個別の銘柄・企業名については、参考として記載されたものであり、その銘柄または企業の株式等の売買を推奨するものではありません。
  • 各指数に関する著作権等の知的財産、その他一切の権利は、各々の開発元または公表元に帰属します。
  • 当資料に関する一切の権利は、引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部または全部の無断での使用・複製はできません。
株式会社GCIアセット・マネジメント
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第436号
一般社団法人日本投資顧問業協会加入
一般社団法人投資信託協会加入
http://www.gci.jp/