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エンダウメント投資戦略

世界最先端の投資戦略について解説します!

α(アルファ)の誤解

ファンドマネジャーでも投資家でも、α(超過収益)を求めています。市場全体の値動きよりも、より高いリターンを望むのは当然です。

ところが、この「より高いリターン」というところに誤解と乱用があります。

次の事例を考えてみましょう。

事例1:あるファンドが、日経平均株価を5%上回るリスク調整後のリターンを計上したとします。このとき日経平均株価は同じ期間で10%上昇したとします。

おそらく、読者のみなさんは、このファンドは優れたファンドだと感じられるでしょう。日経平均株価を5%も上回っていますからね。でもよく考えてみましょう。

(1)そもそも、このファンド日経平均株価を比較することが正しいのか?

(2)このファンドの運用方針が、日経平均株価に対してαを生み出すようになっていたのか?

(3)もしこのファンドが12%のリターンを計上していたら、日経平均株価を上回ったαと言えるのか?

(4)誤解を招くαという専門用語を、マーケティング用語で使っていないか?

(5)そのαは同じ計算方法で算されているのか。

少し踏み込んでみましょう。

(1)については、このファンド日本株の大型株を投資対象としていて、日経平均株価ベンチマークにしているなら、正しい評価と言えるでしょう。日経平均株価に組入れられる対象銘柄数は225銘柄です。5%以上の超過収益を出すとすれば、銘柄を絞り込んでリスクを取りに行くしかありません。そうした際、日経平均株価と比べるのが正しいのかどうか。議論のあるところです。

(2)は(1)と関係します。そういう運用設計をしていればいいのですが、単に日経平均株価ベンチマークとしていただけなら、そのαは「偶然」に計上されたものかもしれません。

(3)“超過収益”としては確かに2%なのですが、これも運用手法や戦略によって評価されるべきです。本来αが5%取れるべきところを2%しか取れなかったのであれば、ファンドマネジャーの運用能力には疑問がつくところでしょう。

(4)αという専門用語は、使うほうも使われるほうも、よくその定義や計算方法を知っておくべきです。

(5)αを計算する計算式は複数あります。どのような計算方法になっているかは要確認です。例えば、上記の例ではリスク調整後のリターンとなっていますが、単純にファンドのリターンからベンチマークのリターンを差し引く計算方法もあります。

ことほどさように、「αを計上している」と言っても、投資方針や戦略を吟味しないと分からないことも多いので、αの中身をよく考える投資行動を取らないといけません。

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Misunderstanding alpha/α

Both fund managers and investors seek alpha, which is excess return against their benchmarks. It is also reasonable for them to get higher returns than the average returns from the market. However, there are some misunderstandings in “higher returns” or “α” when they use that terms.

Let’ take a look at an example below.

Case 1: Suppose that a fund outperformed Nikkei 225 by 5 percent point on risk-adjusted basis. Then, Nikkei 225 rallied 10% in the same period.

Probably, you think that this fund is a good fund because of 5 percentage point of excess returns against Nikkei 225. Though, you need to be careful.

(1) First of all, is it the right way to compare the fund to Nikkei 225?

(2) Was the investment guideline of the fund properly designed to outperform Nikkei 225?

(3) Has this fund outperformed Nikkei 225 If the return was 12 percent.

(4) Is the term α abused in marketing and sales ?
(5) Is α calculated by the same methodology?

Let’s see in detail.

Regarding (1), if the benchmark of this fund is Nikkei 225 and designed to track the large cap, you can say that the fund outperformed Nikkei 225.

The point is that how the fund achieved 5 percent outperformance over Nikkei 225 because it seemed the fund manager squeezed the number of holdings in order to get excess return with less than 225 names in the portfolio, which means he or she took higher risk.

(2) could be judged that 5 percent α was achieved coincidentally.
 
(3) The excess return is actually 2 percent point. Though, this result should be evaluated by its investment style and strategy. If the fund manager could achieve 5 percent α over Nikkei 225 and achieved only 2 percent, we must question his or hers investment capability.

(4) α is abused for marketing and sales so we should know the definition and calculation methodology of alpha.

(5) There several calculation methodologies for α. Therefore, you should know how it is calculated. The example above used the risk-adjusted excess return but the simple difference between the gross return and the benchmark return is also often used.

To become a clever investor, you should not be abused or misunderstood by investment buzz words so that you can make your investment decision properly.

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