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スウェーデンのマイナス金利政策について(第1回)

http://bit.ly/1QRoNBD

昨年9月のレポートになりますが、スウェーデン中銀(Sveriges Riksbank)が自国のマイナス金利政策をレビューしています。

今後、日本の政策がどのように推移していくかを考えていく上で参考になるかもしれませんので、同レポートの要旨をお届けします。

 

ちなみに、同国のマイナス金利政策は2015年2月に導入されました。

 

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1.今のところ、マイナス金利が経済に与える影響は少ない

 

実体経済においては、名目金利よりも実質金利の方が、経済に与える影響は大きい。したがって、実質金利を調整するためにマイナス金利を継続、またはさらに引き下げることもある。

 (ちなみに同国のインフレ率は2014年は0.2%、2015年(予想)が0.5%とされている。中銀預金金利がマイナス1.25%であるため、実質金利はマイナス1.25%-0.5%=マイナス1.75%となるが、一般個人の預金金利はマイナスではないため(ほぼゼロ)、実質金利はマイナス1.25%程度となっている。)

 

実質金利がマイナスなので、預金の価値は理論上減価していくことになるが、今のところ個人の預金者が銀行から現金を引き出し、いわゆるタンス預金をする傾向は見られない。スウェーデンはほぼキャッシュレス社会となっており、現金を持ち歩く必要がないばかりか、インターネット決済が主流なためでもある。

 

そういう意味で、預金者はたとえマイナス金利でも、安全性や利便性に対するコストを支払うのを是としているのではないだろうか。

 

また、スウェーデンの経済成長率は2014年が2.3%、15年(予想)は2.8%と好調で、マイナス金利だからと言って経済が不調であるわけではない。金利水準に関わらず、売れる商品は売れるし、成長する企業は成長するということだ。

 

2. 銀行の貸出金利への影響とマイナス金利の効果

 

景気動向に影響与える要因が、金利水準自体ではないことはすでに述べた。しかしながら、金融市場には直接的な影響を与える。

 

例えば、政策金利が大きくマイナスだったとしよう。こうした場合でも、銀行は預金金利を引き下げたがらない。一方、貸出金利政策金利と同時に下がっていくと、銀行の利ざやが縮小していくので、貸出金利を下げることには限界がある。したがって、マイナス金利幅をどれだけ大きくしようとも、斯かる政策の限界はここにある。

 

一方で、貸出金利が高止まりすれば、顧客は別の方法で資金調達を考えるだろう。銀行はこれに対し、預金金利も貸出金利もマイナスにして利ざやを確保しようとすることも考えられる。

したがって、銀行預金を現金で保有したほうが有利な場合、それ以上政策金利を下げても、金融政策上あまりたいした効果は望めないのではないだろうか。

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