エンダウメント投資戦略

世界最先端の投資戦略について解説します!

<日銀のマイナス金利導入による資産運用へのインパクト:その2>

私見ですが、日銀のマイナス金利は数年以上適用されると考えています。

というのも、2%の「物価安定の目標」は2017年以降にすでに先送りされ、マイナス金利導入と国債の買い入れ効果が出てくるには、少なくとも数年かかると読んでいるからです。


加えて、欧州でもマイナス金利が導入されて1年以上経過していますが、いまだに低インフレから脱却したという話は聞きません。そう、先進国には、もうインフレが来ないのかもしれません。

(足元の低インフレ下、競争力がある国はユニット・レーバー・コスト(ULC)(生産一単位あたり人件費:「雇用者報酬総額」÷「実質国内総生産GDP)」)が低い国です。ゴールドマンサックス証券によれば、低ULCベスト5は、日本、ドイツ、アイルランド、韓国(ただし、最近上昇気味)、アメリカ、スペインの順となっています。)


では、このマイナス金利時代に何が起こり、個人の資産運用はどのように考えていけばいいのでしょう。

別添の図は、日本の家計の資産構造(2015年9月末)です。

依然として、家計の大半を占めているのは預金(53%)、ついで保険・年金準備金(26%)、株式(10%)、投資信託(5%)、債券(2%)と続いています。マイナス金利になっても市中の銀行は定期預金の金利をマイナスにはしないでしょうから、預金のシェアが下がるとは考えられません。株式も投資信託もこの比率は昔からほとんど変わらないため、さほど割合の変化はないと考えています。

 

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ただし、保険・年金準備金には大きなインパクトがありそうです。というのも、保険・年金は株式と債券で運用されていますが、債券は10年債までマイナス利回りで、超長期運用したとしても運用収益の下落は必至です。かといって株式部分を増やすとリターンの振れが大きくなるので、単純に債券から株式にシフトすることは出来ないのも実際です。

結果的にポートフォリオの利回りが低下して、年金原資が減少し、更なる年金カットや支給年齢の後ろ倒しが現実味を帯びてきます。それでなくとも現在、年金の支給年齢が65歳に後ろ倒しになっており、もしこれが70歳になると5年分の年金をロスすることになります。資産運用で資産を増やすウンヌンの前に、年金の実質的な減額は数百万円以上にもなる可能性が残されているのです。

マクロ経済はともかく、家計にとってマイナス金利は、ペルソナ・ノン・グラータ(歓迎されざる人)でしかないのです。

では、実体経済へのインパクトはどうなるでしょう。筆者は金利が下がっても(1)消費は増えないし、(2)企業の設備投資にもつながらないと考えています。

(1)については、たとえ株価が上がったとしても恩恵を受けるのはごく一部の消費者。消費税増税を控えており、不要不急の消費が増えるとは思われないこと。

(2)の設備投資(国内)でも、すでに日本ではバブル崩壊以降、金利水準と設備投資増減の因果関係はない上に、大企業はキャッシュを潤沢に保有しています。加えて、記述のように、長年のデフレで日本人労働者のユニット・レイバー・コストは世界最低水準まで低下しています。これ以上生産を増やす余地も、賃金を下げる余地もなさそうですね。

さて、資産運用には難しい環境下ではありますが、それでも何もしないでおくと資産は目減りしていきます。

 

懸命なる個人投資家は、低インフレ環境であれ、米国大学のエンダウメントのように、着実にリターンを上げている運用方法を参考にして、ポートフォリオを組むのがいいのかもしれません。

加えて、私見ではありますが、預金でも投資信託でも、毎月積み立てていく方法なら無理なく資産運用が出来ることも合わせてお勧めしたいと思います。こちらも時間との勝負ですから、始めるのは早ければ早いほど、若ければ若いほどよいのです。

資産運用に王道はありません。

 

<BOJ's negative interest rate adoption : What will affect our investments?  #2>

 

I think the BOJ’s negative interest policy will last for several years.

Technically speaking, it takes years to make result by implementing any monetary policies in the market. In fact, BOJ’s 2% inflation objective was already push back to after 2017. In Europe, where the negative interest rate policy was adopted by ECB and other some central banks a couple years ago, their economies are still struggling with low-inflation with the low growth.

(Just for your information: According to Goldman Sachs Securities, the lower Unit Labor Cost (Total salary ÷ GDP) is a key for competitiveness in countries. Top 5 countries with lower ULC are Japan, Germany, Ireland, South Kore, US.      )


So, what will happen to investments? And, what should we do?


Let’s take a look at the table attached.

Like before, allocations to financial asset by the Japanese households are not changed. Deposits are 53%, which account manly for the asset. Insurances and Pensions are 26%, then Stocks are 10%, followed by Investment trusts 5% and Bonds 2%. This suggest that the share of the deposits will not reduce since banks still pay interest on deposits and that their mindset will not be changed so soon.

 

Having said so, there seems a big impact on Insurances and Pensions. This sector invests in stocks and bonds. As the yields in bonds up to 10 years are almost all negative, it is difficult to make money from bonds even if they invest in ultra-long term bond. It is also unrealistic to shift their portfolio from bonds to stocks drastically as it is too risky.
This means that the portfolio yields will deteriorate and may lose the pension reserve in portfolio. And, then, they will cut the pension benefits or raise the pension age further. Currently, elderly people can get paid their pension from 65 years old. We will lose 5 year pension benefits if it is push back to 70 years old.

Well, the negative interest, which is “persona non-grata”, may do something for macro economy but does not make sense to us.

Now, let’s take a look at the real economy. I believe that the negative interest policy will not neither grow economy nor increase capital expenditure. This is because (1) only a few consumer enjoy benefits from stock market rally and the consumption tax will increase to 10% soon. (2) since the bubble burst in late 80s, no correlations have existed between the level of interest rate and capex demands. In addition, big companies have an abundant money with the lowest ULC in the long standing deflationary environment. There is no compelling reason for them to borrow money for nothing.

However, you have to do something for your asset.

 

I recommend you refer to the successful portfolio like the endowments in the US, which performs steadily even in the tough market environment just after Lehman collapse in 2008. Furthermore, I would like you to start a regular savings plan with deposits or investment trust, which does not force you to invest a big lump sum. To build assets in the long run, the earlier the better and younger the better.

There is no royal road to make money.

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